− 三室 氷川女体神社 (旧・浦和市宮本鎮座) −
『 氷川女体神社は崇神天皇の御代に、出雲杵築の大社を勧請した古社で、武蔵国一宮として見沼のほとりに鎮座している。主祭神は奇稲田姫命で、大己貴命と三穂津姫命を配祀している。
氷川女体神社の御手洗瀬である見沼を囲み、大宮氷川神社(男体社)、大宮中川の中山神社(簸王子社)とともに三社深い関係にあり、「三室」を伝えてきた。古代、女神を祀るところや、社殿が東方に向いているなど、その創立の古さと由緒を忍ばせている。中世以来、武門の崇敬を集めており、これらにゆかりある宝物も多い。徳川家康からは社領五十石を寄進され、また、徳川家綱によって現存する社殿も建てられた。
古来からの御船遊神事は、見沼干拓後、磐船祭として行われ、その遺跡が現存している。また、暖地性植物の繁茂する社叢は天然記念物であり、ふるさとの森にも指定されている。』
(案内板より)
『 かつて広大な沼だった見沼の辺(ほとり)の氷川女体神社には、長年に亘り、神輿を乗せた船を沼の最も深い所に繰り出し、沼の主である竜神様を祭る祭祠「御船祭」を執り行ってまいりました。
1727年、8代将軍徳川吉宗公の政策で見沼は干拓され「見沼田んぼ」となってから、この祭りは「磐船祭」として今尚続けられていて、遺跡によれば御船祭は14世紀から行われていたとも推定されます。
世界最古の閘門式運河ともいわれる見沼通船堀など見沼には数々の歴史財産が秘められており、見沼を中心としてさいたま市内に点在する数多くの竜伝説もその一つと言えます。』
(案内板より)
氷川女体神社所在地:埼玉県さいたま市緑区宮本2丁目17-1